2−4 ボーリング資料に基づく地盤特性


 (3)地下水位分布

 地下水位が浅い場合には、同じ地盤でも地震時における土と水の動的相互作用によって液状化災害や地盤の崩壊などの災害が発生する。1964年新潟地震で市営アパートが横倒しになったのをはじめ、1983年日本海中部地震、1995年の阪神淡路大震災でも液状化災害が生じた。

 ボーリング資料に基づく盛岡市域の地下水位の分布を図2−17に示す。ボーリングは長年にわたって実施されたものであるため、水位の観測時期は相互に異なっている。地下水位は渇水期には低下するものであり、また経年変化の可能性もあるが、盛岡市域における変動は大きなものではないと推測されるので、大局的な分布の傾向は得られているものと考えられる。盛岡市域の地下水位は大部分が1〜5mの範囲にある。旧市街地から南部の津志田に至る広い範囲で3m以深とやや深く、東部の山地では5m以深と深い。上田・高松・青山・みたけ等では2〜3mで、1m以浅と浅い地点は局部的に点在するものの広範囲には分布しない。


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