3−1 短周期微動特性
(2)観測および解析方法
測定は水平動(東西・南北)2成分と上下動成分の1地点3成分微動観測により、盛岡市域の490測点で、1988年から1993年にかけて実施された。測定は、至近距離における車両の交通など特定振動源の影響や、雨・風によるノイズを避けて、天候条件の良い日の深夜0時から早朝5時程度までの間に、1速点15〜30分程度行った。測定場所は、市域全域に測点が分布するよう配慮し、ある程度広さを有する比較的堅固な地盤上を選定した。用いた地震計は固有周期1秒の動電速度型で、増幅器で200〜5000倍に増幅しデータレコーダに記録した。
解析は、データレコーダの記録を再生し、波形を充分に吟味・検討の上、40.96秒の区間を解析単位として0.02秒間隔でディジタル化した。そして長さ2秒ごとの20区間に区分し各区間の最大振幅を読み取り、それらの算術平均をもって平均最大振幅とした。また、FFT(高速フーリエ変換)により周波数解析を行いパワースペクトルを求めた。なお、測定・再生系の総合周波数特性は1Hzから25Hzまでフラットである。図3−1に測定および解析系統を、図3−2に測点の位置を示す。
微動観測における地震計
微動観測における地震計の設置状況
微動観測におけるデータ収録風景